株式会社インクルージョン

Works

事例紹介

20年来の引きこもりから脱出

Aさん 30代男性 適応障害

導入前

病識が乏しく、近隣の人や音が気になり、20年以上自宅から出ていない。
通院はもちろんのこと、市役所からの訪問も拒否。
家族との同居も拒んでいました。髪はのび放題で入浴も3年入っておらず。自宅の中も散乱しており壁や床もところどころ穴があいている状態。

導入後

訪問開始当初は「来なくていい」など言葉での拒否が強く、父親に同席していただき、訪問を何とか継続していました。
そのうちに一方的ではあるが話をしてくれるようになり、「床屋にいきたい」「歯医者に行きたい」などの言葉を聴かれ本人も本当は何とかしてもらいたい様子が伺えられました。訪問時に外出を促していたが、しばらくの間は「服がないから」「音がうるさいから」と恐怖心で踏み出せずにいました。
しかし、訪問の前には入浴したり、整容されていることをスタッフが把握し、言葉と裏腹に本人も背中を押してもらいたいことを感じ、入念に説き勧めて20年ぶりに外出が可能となる。

安心して買い物を継続

Bさん 40代女性 若年性アルツハイマー

導入前~導入初期

短期記憶・見当識障害が顕著で服薬がうまく出来ず服薬管理のため訪問導入。
実際に訪問したところ、室内食べかけの食品や飲み物が散乱しており、カビが生えているものも多数あり。買い物は好きだが何を購入したかを忘れてしまうため同じようなものばかり買い込んでしまう。年齢も若く進行も早いため、外出して帰らなくなることもしばしばみられた。
また、お金の管理も次第に難しくなり、財布に入っていると全部使ってしまうような状態。

導入後

訪問に対しての受け入れは良好でしたが、日時の理解が乏しいため賞味期限を説明しても納得してもらえず。
食料や飲み物を処分する際には、本人に臭いや見た目で口に出来ないことを理解してもらいました。
また、すぐに約束や伝えたことを忘れてしまうためノートを使い日記風にコミュニケーションを図っておりました。
その後自宅に戻れないことが続いたのを機に主治医に特別指示を頂き毎日訪問する。
しかし、買い物は本人が好きなことでもあるので、毎日買い物を続けられるように、毎日一定の金額を財布に補充し使い過ぎを防ぐ。
また、自宅にもどれなくなった時に備え、身分証をポシェットに入れ鍵もそれに括り付け紛失を防いでいました。
小さなトラブルはありますが、その後行方不明になることなく在宅での生活を継続しています。

孤独な子育て、母親へのケア

Cさん 30代女性 うつ病

導入前~導入初期

20代の頃からストレスに弱く心療内科に通っており、薬を服用することで安定した生活をされていました。
しかし、結婚・出産を期に初めての子育てや慣れない環境から、眠れなくなったり、イライラ、過食など徐々に生活が不安定になりました。
対人関係の苦手なCさんは、家に引きこもり、仕事で忙しい夫とはほとんど会話もできず、月1回地域の保健師さんが訪問に来てくれることが唯一の相談相手でした。
それ以外は閉鎖的な子育ての生活で、自分を責めたり、更に症状は悪化し、ついにはリストカットや子供に手をあげてしまうようになり、即日、訪問看護の導入をしました。

導入後

週3回訪問の中で、まずはCさんの話をじっくり聞き、常に母親の味方の立場で、気持ちの整理を一緒に行いました。
自分の気持ちを吐き出すことだけでも安定につながります。そして、育児技術を少しずつ学びながら、子育てに自信をもってもらえるようにサポートしていきました。はじめは常に思いつめたような硬かった表情も、次第に柔らかくなり、子供にも笑顔で接しられるようにもなりました。
気持ちに余裕を見つけることができたことで、親子関係も良好になりました。また人付き合いが苦手なCさんでしたが、訪問のスタッフと話すことが訓練にもなり、自信をつけ地域のコミュニティにも参加することが現在の目標になっています。
母親のケアをすることで子供へのケアにもつながります。

生活力を身につける

Dさん 40代男性 統合失調症

導入前

40年近く、両親のもとで生活していましたが、両親の死後を期に症状は悪化し、入院になりました。
症状が安定したことで退院となり、一人暮らしを始めることになりました。しかし、環境面、金銭面など生活力が乏しく、生活の乱れから、受診も不定期となり、訪問看護を導入しました。

導入後

訪問看護では、部屋のカーテンをまず開けることから始まり、部屋の片づけ方など、Dさんのペースに合わせ、徐々に環境面アドバイスをしていきました。
お金の方も、簡単な家計簿をつけてもらい、何が必要か不必要か、一日いくら使えるのかなどDさんと一緒に考えました。
訪問看護が入ったことで、ゆっくりですがDさんに必要な生活力が徐々に身についただけではなく、自らカレンダーにゴミ出しや受診日など自分の予定を記入し、その予定を実行できるようにもなり、Dさんらしい生活を送れています。
今では、スタッフに安いスーパーはどこかなど教えてくれたりもします。