訪問看護の傾聴|確認事項の先にある「話したかったこと」を聞く

この記事では、Instagram漫画として制作した訪問看護の物語、第5話「昨日の続き、聞いてもらえますか。」を文章でご紹介します。
利用者の浜田さんが話し始めた手紙の話を、訪問看護師のみなみが最後まで聞けなかった日のお話です。翌日の訪問で、その話の続きが始まります。物語をたどりながら、訪問看護での関わり方を考えていきます。
※登場人物とエピソードは架空です。実在の利用者の体験談ではありません。
体調を聞いたあと、手紙の話に戻れなかった
訪問看護師のみなみは、利用者の浜田さんを訪ねる前に、体調などの確認事項を準備していました。訪問すると、浜田さんは手紙が届いたことを話し始めます。
みなみはその話を受け止めたあと、まず夜の様子を尋ねました。用意した確認を進めましたが、その後、手紙の話には戻らずに訪問を終えてしまいました。
体調については聞けた一方で、誰からどんな手紙が届いたのか、浜田さんが何を話したかったのかは分からないままでした。ここから、みなみが自分の聞き方を振り返ることになります。
次の訪問で、続きを聞く機会を持つ
事務所で同僚看護師のさきに、誰からの手紙だったか尋ねられ、みなみは聞いていなかったと気づきます。翌日にも訪問の予定があり、さきは、まだ話したいか確かめることを提案しました。
翌日、浜田さんの方から「昨日の続き、聞いてもらえますか」と話します。みなみは話を途中にしたことを認め、耳を傾けました。一度聞き逃したことを、なかったことにせず、改めて聞く姿勢が描かれています。話すかどうかは、そのときの本人の意思も大切にします。
手紙から見えた、暮らしのつながり
手紙は、以前近所に住んでいた人からでした。浜田さんが分けた苗を育て、毎年どちらの花が先に咲くかを話していた相手です。浜田さんは今年も花が咲いたことを返事に書こうとします。
手紙の中身を聞くことで、人とのつながりや、伝えたい楽しみが見えてきました。確認事項に沿った質問に加え、本人が持ち出した話題にも戻れているか。チームでの振り返りは、自分だけでは気づかなかった聞き残しを見つめる機会として描かれています。
この記事の要点
確認事項を終えたかに加え、途中になった本人の話がないかを振り返り、話す意思を確かめて続きを聞きます。
よくある質問
Q. 確認事項より雑談を優先する話ですか?
A. 必要な確認をしたうえで、途中になった本人の話にも戻る視点を扱っています。確認を省く提案ではありません。
Q. 聞き逃した話は、必ず次回に聞きますか?
A. 物語では翌日の訪問予定がありました。続きを話したいかを確かめることが提案され、浜田さん自身から話が始まりました。
訪問看護の仕事に関心のある方へ
必要な確認と、本人が話したいことをどう両立するか。そんな日々の関わりに関心がある方は、インクルージョンの採用窓口へご相談ください。
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