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シェアライフとは
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REPRESENTATIVE’S VOICE

株式会社 インクルージョン

会社設立のきっかけ

20代はじめの頃、私はサラリーマンとして一般企業に勤めていました。看護や介護とはまったく異なる業界で人事部門を担当していたのですが、人事という立場は、ご承知のようにリストラなどにも関与しなければなりません。会社の立場で首を切る人を選ぶのは、私にとって非常に辛いことでした。というのも、会社にとって有益な人とは、成績がいい人。一方で、リストラの対象となってしまうのは、人間的にはとてもやさしいのに、不器用で営業成績が伸びない、そんな人たちなのです。

人を切る立場ではなく、もっと人のためになる仕事がしたい。
そこで頭に浮かんだのが、医療や介護の仕事でした。いずれも人に奉仕する仕事であり、これまで私が携わってきた業界とはまったく異なります。もちろん経験も資格もありません。
でも、だからこそ思い切ってやってみよう。
そんな想いを抱き、私は介護福祉士、ケアマネージャーなどの資格を取得したのち、認知症のお年寄りが生活するグループホームで働きはじめました。

人に奉仕する仕事に携わっている人たちは、聖人君子のようなイメージがありました。けれども、介護は奉仕ではなく仕事ですから、当然ながら聖人君子のような世界ではありません。
大変なことだってたくさんあります。

しかし、やりがいは本当に大きな仕事でした。当時お世話をしていたのは、認知症の方がほとんどでしたから、症状を改善させることはできません。でも、こちらの対応次第で利用者さんが変わっていく瞬間があります。人のために微力ながらも自分が役に立っていることをダイレクトに実感し、とても感動しました。

また、仕事を通じて、誰かの助けを必要としている方がたくさんいらっしゃることを痛感しました。なかでも、精神疾患をお持ちの方は、地域や社会の見えないところにたくさんいらっしゃいます。そうした方々の受け皿になりたい。そんな想いを抱き、私は『訪問看護ステーション・シェアライフ』を設立しました。

会社設立のきっかけ

精神科・心療内科に特化したサービスを

『訪問看護ステーション・シェアライフ』は、精神科・心療内科専門の訪問看護サービスを提供しています。訪問看護というと、ご自宅でのケアや介護が必要なご高齢の方を対象とするものがほとんどですが、弊社はあえて、精神科・心療内科に特化した看護サービスを提供しています。

精神疾患をお持ちの方で、自宅でのケアを必要とされる方は、想像以上にたくさんいらっしゃいます。また、世間体もあり、ご家族が患者さんを抱え込んでしまっているケースも多々あります。

精神科心療内科専門×訪問看護サービス

訪問看護と精神科訪問看護の違いとは

訪問看護の場合は、ケアの内容や処置などがほぼパターン化していることが多いです。一方、精神科・心療内科の訪問看護は、マニュアルではなく、一人ひとりの利用者さんとかかわりながら、オリジナルの看護を模索していく必要があります。

もちろん、主治医の指示書に基づいてケアをすすめていきますが、何よりも大切なのは、看護師としての自分を、利用者さんに受け入れてもらうこと。だからこそ、看護の技術よりも、人間力やコミュニケーション力が必要となる仕事なのです。

精神科訪問看護の仕事

精神科訪問看護の仕事

主に、バイタルサインの測定、利用者さんの心身状態の確認、訴えの傾聴、服薬管理など、一人ひとりに必要なサービスを行います。いわゆる医療行為やケアはほとんどなく、利用者さんの話に耳を傾けることが多い仕事です。

利用者さんの年齢層は10代から90代と幅広く、若年~中高年の方ですと統合失調症やうつ病、高齢者は認知症の方が多くなります。
利用者さんのご自宅を訪問することは、抵抗があるかもしれません。しかし、精神疾患をお持ちの利用者さんは、繊細でやさしい方がほとんどです。基本的に病院に通院中の方を対象としておりますので、受け入れも良好です。
また、慣れるまではベテランスタッフが同行しますので安心です。

ごくまれに、訪問看護を受け入れることすら難しい方もいらっしゃいますが、継続して根気よく訪問することが、利用者さんにとっての心の安定につながり、また、訪問する看護師が外部の人との唯一の接点となって、少しずつ利用者さんの世界を広げるきっかけとなります。

また、認知症の方に対しては、脳トレなどの学習療法によって、認知症の進行をできるだけ遅らせ、現状維持できるように支援しています。

訪問だからこそ実感できるやりがい

精神科・心療内科の訪問看護は、いわゆる一般的な看護技術や処置などは問われません。しかし、一人ひとりの利用者さんの目線に立ち、じっくりと向きあうことで、自分自身の人間力が磨かれる仕事だと思います。

病棟とは異なり、住み慣れた自宅にいるからこそ、利用者さんのありのままの姿が見えます。また、病院とは違い、指示待ちの看護ではなく、ひとつひとつのケアや対話を模索しながら、ゆっくりと次のステップにつなげていくというやりがいもあります。
精神科の看護にやりがいの大きさを実感する方はとても多いのですが、一度病院という施設を離れた精神科の看護を体験することは、看護師としてより幅広い知識、人間力を養うことにもつながるのではないでしょうか。

自身が、利用者さんと外の世界をつなぐ役割を担うことで、利用者さんが一歩でも前に進む手助けができることは、この仕事をするうえで、かけがえのない喜びとなるはずです。

これから私たちができること

弊社は現在、所沢市および周辺エリアを対象として、精神科・心療内科専門の訪問看護サービスを提供しております。今後は、拠点をもう少し増やし、利用者さんをお待たせすることなく、効率的に訪問看護が提供できるよう、体制を整えていきたいと考えています。

もちろん、拠点が増えても、私達の想いは変わることはありません。これからも『訪問看護ステーション・シェアライフ』は、利用者さんやご家族の心に寄り添いながら、「人と人の架け橋」になれるよう、ともに苦しみや悲しみ、喜びを分かち合いながら、あたたかなケアとサポートを提供してまいります。

Yuichi Kawamoto

株式会社インクルージョン 代表取締役

川本 裕一

Yuichi Kawamoto

インクルージョンとは「含む」「包括する」などの意味があり、自立した生活を送っていく上で、なんらかの支援を必要としている人々を社会の構成員として包み込んでいくことを目指しています。

これは、それぞれの個性が十分に尊重されるような多様な価値観を許容することのできる社会であるということを前提に、誰も差別されたり排除されたりしない相互共生的な社会が構築されるよう私たちも支援を行っていきます。